HOMEKEトピックス > SEのコラム(システムの標準化)

KEトピックス






−システムの標準化−

今回はシステムの構築の標準化についてまとめてみます。
社内でも以前より、システム開発の効率化の観点から標準化が注目されています。
狙いは、開発コスト低減・短期間対応で、コスト競争力を高くすることです。
ユーザ側には良質のシステムをリーズナブルなコストで導入できるメリットです。
内部事情としてはSEの数に限りがあることです。
オーダーメイドのシステムとして設計を進めると、1人のSEが担当するシステム数は多くできません。

ユーティリティー監視システムを例に、標準化の提案をしてみます。
主な用途としては、次の設備があります。
・電力設備
・熱源(ボイラ・冷凍・冷却)設備
・圧縮空気設備
・水処理設備

システム構築の標準化を進める前に、気を付けたい大切なことがあります。
必要機能の充分な検討です。
導入効果を考え、必要な監視信号、監視機能の優先順位も決めて、必要最小限なシステムを把握しておくべきです。
ユーザー側にもご理解いただくことにより、システム納入前に顧客満足度(CS)の確認にもなります。

●ハードウェア及び基本ソフトの標準化

ユーザー側からのご指定が無い場合、業界標準(デファクト・スタンダード)に近いものを選びます。
当社で使い慣れているのは次の構成です。




◆ソフトウェア機能の標準化

設備・用途によって必要な機能は異なりますが、共通する機能もあります。
納入実績から機能をまとめると、以下の通りになります。

1.プラントフロー表示 (右図参照)

 (1)機器の運転/停止を色替え表示

 (2)機器の故障/回復を色替え表示

 (3)アナログ値のディジタル数値表示




2.個別機器操作 (右図参照)

 (1)機器の遠方操作(運転/停止)








3.アラーム(警報)表示 (右図参照)

 (1)故障発生時刻と内容の表示

 (2)アナログ値・上下限値オーバー

 (3)警報一覧表示

 (4)回復時「警報確認」後、表示が消える


4.ヒストリカルトレンド表示 (右図参照)

 (1)ヒストリカルデータの自動収集

 (2)ヒストリカルデータの折れ線グラフ表示

 (3)部分詳細表示




5.設定値入力 

 (1)アナログ値境界値(HH,H,L,LL)入力

 (2)タイマー・カウンタ設定値入力





6.帳票 

 (1)帳票データの自動収集作成

 (2)日報、月報、年数表示・出力





7.スケジュール

 (1)スケジュール設定

 (2)スケジュール運転










8.稼動時間管理




9.デマンド監視














<用途別機能一覧表>
No.機能項目水処理・熱源・空気ビル電力
 1プラントフロー表示      ○ ○ ○
 2個別機器操作      △ △ △
 3アラーム(警報)表示      ○ ○ ○
 4ヒストリカルトレンド表示      ○ ○ ○
 5設定値入力      ○ ○ ○
 6帳票      △ △ △
 7スケジュール      − ○ △
 8稼働時間管理      ○ △ △
 9デマンド監視      − △ ○